毎日の「今日なに作る?」が、いちばんしんどい

夕方、仕事帰りの電車の中で「今日なに作ろう」と考え始める。冷蔵庫に何があったか思い出せない。家に着いて、冷蔵庫を開けて、しばらく固まる。

晩ごはんの手間で重いのは、作ることそのものより「毎日決めること」だと感じている人は多いのではないでしょうか。1回1回は小さな決断でも、毎日、いちばん疲れている時間にやってくるからです。

だったら、決めるのを週に1回にまとめてしまおう、というのがこの記事の提案です。そして、その決める作業の手伝いを、AIに頼みます。

「献立考えて」だけでは、うまくいかない理由

ChatGPT(チャットジーピーティー)やClaude(クロード)などのAIに、「1週間の献立を考えて」とだけ聞いてみると、それらしい献立がすぐに出てきます。ところが、よく見ると使えないことが多いのです。

  • 子どもが食べない辛い料理が入っている
  • 平日に1時間かかる料理が並んでいる
  • 冷蔵庫に残っている野菜が使われていない
  • 帰りが遅い日にも、手の込んだ料理になっている
  • 材料費が、わが家の予算を大きく超えている

これは、AIが悪いのではありません。AIは、わが家のことを何も知らないのです。知らないことは、一般的な答えで埋めるしかありません。

先に伝える「5つ」

わが家用の献立にするには、次の5つを先に伝えます。

伝えること例変わる頻度
① 家族の条件大人2人・子ども2人(5歳と8歳)、辛いものが苦手、平日は1食20分までほとんど変わらない
② 週の食費の枠今週は1万6,000円、そのうち晩ごはんに約9,600円ほとんど変わらない
③ 曜日の型月:作り置き/火:炒め物/水:丼/木:魚/金:麺/土:作らない日/日:手間をかける日ときどき見直す
④ 冷蔵庫の残りキャベツ半分、鶏むね肉1枚、卵4個毎週
⑤ 今週の予定水曜は帰りが遅い、木曜は晩ごはんが19時半毎週

ポイントは、①②③はほとんど毎週同じだということです。毎週書き換えるのは、④冷蔵庫の残りと⑤今週の予定だけです。一度作ってしまえば、次の週からは2行書き換えるだけで済みます。

「曜日の型」が、迷いを小さくする

5つの中で、いちばん効くのが③の「曜日の型」です。

料理名ではなく、「火曜は炒め物の日」「水曜は丼の日」のように、曜日ごとに型を決めておきます。すると、「今日は水曜だから丼。親子丼か豚丼かそぼろ丼のどれか」と、選ぶ幅がぐっと狭くなります。

型を決めるときのコツは2つです。

  • いちばん疲れている曜日を、いちばん手間の少ない型にする(例:週の真ん中は丼)
  • 「作らない日」を1日入れておく(惣菜やテイクアウトの日。費用は週の枠の中で予定する)

AIに伝えるときも、曜日の型があると、献立のばらつきが減り、買い物リストもまとまりやすくなります。

週1回15分の流れ

週末に、次の流れで決めます。

  1. 先週を振り返る(3分):好評だった献立、崩れた日とその理由
  2. 今週の5つを書く(2分):変わるのは冷蔵庫の残りと予定だけ
  3. AIに聞く(5分):1週間の献立と、売り場ごとの買い物リスト
  4. 直してもらう・担当を決める(5分):買い物と仕込みを誰がやるか

ひとりで決めてもかまいませんが、できればふたりで画面を見ながらやるのがおすすめです。「来週なに食べたい?」を話す時間は、意外と楽しいものです。

AIの案の「直してもらい方」

最初の案が、そのまま使えることはあまりありません。気になるところは、遠慮なく直してもらいましょう。

  • 「火曜は15分で作れるものに変えて」
  • 「鶏肉が3回出ているので、1回は魚にして」
  • 「子どもが野菜をあまり食べないので、刻んで混ぜられる献立を1つ入れて」
  • 「合計が枠を超えているので、超えないように直して」

人に頼むと気をつかう直しも、AIなら何回でも頼めます。これも、AIを献立係にする大きな利点です。

AIを使うときに気をつけること

  • 加熱の時間や、食材のアレルギーは、必ず自分で確かめてください。AIは間違えることがあります
  • AIが出す値段は目安です。地域やお店、時期で大きく変わります
  • 本名・住所・子どもの名前や学校名は、入れないようにしましょう
  • 離乳食や、病気の食事制限が必要なごはんは、この方法ではなく、専門の窓口や医療機関に相談してください

決めたら、ふたりで回す

1週間の献立が決まったら、あとは担当を分けるだけです。晩ごはんの手間は「決める・買う・仕込む・作る」の4つに分けられます。料理が苦手な人でも、買い物リストどおりに買う、週末に下ごしらえを手伝う、といった担当はできます。

「全部ひとりで作る」から、「4つの役を分けて回す」に変わると、晩ごはんはずいぶん軽くなります。

まとめ

  • AIに「献立考えて」だけでは、わが家では作れない献立が出がち
  • 家族の条件・週の枠・曜日の型・冷蔵庫の残り・今週の予定の5つを先に伝える
  • ①②③は毎週ほぼ同じ。書き換えるのは④⑤だけ
  • 最初の案はたたき台。遠慮なく直してもらう
  • 週1回15分で、1週間分を決めてしまう

5つを入れるだけでAIに貼れる質問文は、献立会議の質問文メーカーで作れます。週の枠は週の食費の枠の計算で出せます。